人間の「気」について

人間の「気」について

「気」という概念は、東洋思想のおいて非常に重要なものとなります。

私たちの普段の日常会話でも「気」という言葉を多く使っています。

「やる気」、「気分」、「元気」、「寒気」、「気象」などなど…「気」を用いた言葉はたくさんありますね。

「気」というものは私たち人間とは切り離せない存在なんです。

「気は万物を構成する要素」などとも言われることもあります。

今回はそんな「気」についてご紹介したいと思います。

目次

すべてにおいて「気」が必要

「気」は、すべての現象(活動)を起こすためのエネルギーと言われます。

  • 身体を動かす
  • 身体を温める
  • 頭(脳)で考えること
  • 食べ物の消化や吸収
  • 老廃物の排出

などこれらすべてに気が必要です。

そして東洋医学では「気は体内を循環している」と考えます。

気は循環していることで作用を発揮し、基本的には「経絡(けいらく)」を巡っています。

「気」この経絡という通り道を巡って全身のエネルギーとして働いているんですね。

「気」はどこから生まれるのか

「気」は身体の活動に欠かせないものですが、その「気」はどこから生まれるのか

人間が生きていくために必要なことから生まれると考えるとわかりやすいかもしれません。

1.呼吸

生きていくためには呼吸をしないといけません。

その呼吸から「酸素」を取り入れることが必要です。

2.食事

食事からの栄養が源となります。

この1と2が合わさることで、体内で「気」が作られると言われています。

「気」は産まれてから作られるわけではない?

「気」は父母から受け継いだものがあり、受精卵が細胞分裂を繰り返している時点で「気」が働いているんです!

「精」

東洋医学では精子や卵子など生命の誕生の源となる物質を「精」と言います。

そして、この「精」が気を作り出し、エネルギーとして成長・発育に関わるとされています。

「気」は4つの種類がある

  • 元気(げんき)
  • 宗気(そうき)
  • 営気(えいき)
  • 衛気(えき)

元気(げんき)

特に「精」から発するエネルギーとしての気を「元気」と言います。

父母から受け継いだ「精」は五臓の「腎」に蓄えられます。

元気は主に成長・発育のエネルギー、また生命の根本的なエネルギーとして働く気。

宗気(そうき)

主に呼吸・血液循環のエネルギーとして働く気。

食べたものからの栄養と酸素が合わさって作られるもの。

呼吸や心臓のポンプ作用・発声などに関与します。

営気(えいき)

血液と一緒に血管の中を流れている気。

常に血液と一緒のため、栄養分が豊富な気と言えます。

衛気(えき)

体外からのウイルスや細菌から防衛している気。

体表で毛穴の開け閉めを行い、外からの侵入を防ぐ働きがあります。

また、体内では身体を温める役割があります。

そして、免疫力という観点では「衛気」が1番近い気です。

皮膚や鼻、気管支などの粘膜細胞を強化し、免疫力を整える働きがあります。

気の作用は主に5つある

気が「エネルギー」として実際にどのように作用しているのかをご紹介します。

  • 推動作用(すいどう)
  • 温煦作用(おんく)
  • 固摂作用(こせつ)
  • 防御作用(ぼうぎょ)
  • 気化作用(きか)

推動作用(すいどう)

主に血や津液(水分)を身体中に巡らす働きです。

したがって、血や津液(水分)は気の助けがないとうまく巡っていくことができないということです。

また、推動作用は成長や五臓が活発に働くための原動力となっているため、生命活動全般に

大きく貢献しているんです!

温煦作用(おんく)

主に身体を温める働きです。

身体は気が存在することで体温を一定に保っているんです

固摂作用(こせつ)

身体にとって必要なものを身体内に保持する働きです。

血や津液(水分)、汗や尿、内臓などの機能を保持します。

防御作用(ぼうぎょ)

外邪(がいじゃ)から身体を守る働きです。

外邪とは、寒邪(かんじゃ)、暑邪(しょうじゃ)、火邪(かじゃ)、湿邪(しつじゃ)、燥邪(そうじゃ)、風邪(ふうじゃ)の六淫の

邪を指します。

簡単にいうと、寒かったり暑かったりなど人体に影響のある環境要因のことです。

これらの邪は気が充分に働いていれば防御作用によって体調を崩すことなく生活ができます。

まとめ

「エネルギー」と表すと広い意味として捉えてしまいますが

こうやって噛み砕いて説明していくと「気」というものが

私たち人間が生活していくために絶対的に必要なものでなくてはならない存在だということが

わかるかと思います。

この「気」をいかにコントロールするかで生活の質も変わるかもしれませんね。

鍼灸治療による「気」の施術

鍼灸では、患者様の表情・肌質・舌・腹部・筋肉の緊張などを診ることで

お身体の状態や気の状態を理解します。

その方に合わせた施術を行い「気」を正常に働きかけることで、お身体の不調も改善しやすくなります。

お身体の不調や「元気が出ない」、「やる気が出ない」などの症状でも施術することが可能ですので

お悩みの方はお気軽にご相談ください♪

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この記事を書いた人

落合 幸之介のアバター 落合 幸之介 Bianca鍼灸サロン 川崎院 院長

Bianca鍼灸サロン 川崎院 院長
落合 幸之介(Ochiai Khonosuke)

★★★保有資格★★★
鍼師・灸師・柔道整復師

★★★得意な施術★★★

【長野式施術】
※東洋医学・西洋医学的視点の両面から全身の状態を調整する施術方法

全身の状態を診て内臓調整・免疫機能調整や婦人科疾患の施術を得意としております。内部の不調や女性特有のお悩みがある方から大変ご好評をいただいております。

また、柔道整復師の資格を持ち8年間接骨院の臨床経験により捻挫や外傷などの急性症状の治療も得意としており、テーピングなどアフターケアもしっかり行います。

★★★一言★★★
お身体の内側から元気になりましょう。

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