「仕事ができないほどではないけれど、頭が痛くて仕事の効率が下がっている気がする。」
「薬を飲むか、我慢するか迷う。」
こんにちは。Bianca鍼灸サロンです。
今回は『緊張型頭痛』について記事を書きました。
痛みの度合いは人によって感じ方が違うので、なかなか周りの人に理解してもらえないこともあると思います。
この記事は2回に分けてお届けしています。
今回は第1回目です。
- 緊張型頭痛とは
- 頭痛の役割
- 頭痛が及ぼす悪影響
Biancaブログでは患者様が気になっていることをブログにしております。
他にもこんなことも知りたいなどあれば、お問い合わせください。
皆様、最後までお付き合いいただければ幸いです。
緊張型頭痛とは
「頭が締め付けられるように痛む」
最も多いタイプの頭痛で、頭・首・肩などの筋肉が緊張して起こります。
筋肉の緊張によって、血行が悪くなり、酸素や栄養素が届かなくなることで疲労物質が蓄積します。

痛みについて
項目 | 内容 |
痛みの場所 | 両側 頭全体 後頭部(首・肩凝りをともなうことが多い) |
痛みの種類 | 鈍い痛み 頭が締め付けられるような痛み |
強さ | 軽度~中等度(我慢できる程度) |
持続時間 | 30分~7日程度痛む 「反復性緊張型頭痛」 月に15日未満 「慢性緊張型頭痛」 3ヶ月以上、月に平均15日以上 |
その他 | 目の疲れを伴うこともある 吐き気・嘔吐はない 光過敏・音過敏は基本的にはない(あるとしてもどちらか一方) |
主な原因
- デスクワークなどの長時間同じ姿勢
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長時間同じ姿勢でいると、肩周りの筋肉が緊張し続けて血流が低下します。
そのため、筋肉が酸欠状態になり、疲労物質が蓄積して、痛みが出ます。 - 眼精疲労
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目の周りにある筋肉のひとつとして、側頭筋(こめかみあたりにある筋肉)があります。
目の使い過ぎによって、側頭筋にもストレスがかかり、頭痛を引き起こす原因になります。 - 食いしばり、顎関節症
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ものを噛む時は側頭筋にも力が入ります。
無意識のうちに噛み締めていることで、側頭筋にもストレスがかかり、頭痛を引き起こす原因になります。 - ストレス、精神的な緊張
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ストレスがかかると交感神経が優位になり、筋肉が緊張して血流が悪くなります。
そのため、筋肉が酸欠状態になり、疲労物質が蓄積して、痛みが出ます。 - 睡眠不足
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睡眠中、脳は老廃物を排出し、神経を回復させますが、睡眠不足だと疲労物質が残り、神経が過敏になります。すると、痛みに敏感になり、頭痛が起こります。
また、自律神経のバランスが崩れたり、筋肉の緊張も取れにくくなります。

対処法
- 痛み止めを飲む
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月に10日以上使用している場合は薬物乱用性頭痛に注意
- 温める
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蒸しタオルで、痛む箇所を温めると筋肉の緊張が取れて頭の痛みが取れていきます。
また、入浴も全身の血流を良くして筋肉の緊張が取れます。
※ただし、偏頭痛の場合、温まると痛みが増強するので鑑別が必要です。 - ストレッチやマッサージ
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筋肉の緊張が取れて血行が良くなると、頭の痛みが治っていきます。
- しっかり休む
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ストレスを溜めると無意識のうちに体に力を入れてしまい、筋肉を緊張させてしまいます。
また、過度なストレスは自律神経のバランスを乱すため、血管の収縮や拡張、血圧にも変化をもたらすため頭痛の原因になることがあります。
予防法
- 姿勢改善
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長時間同じ姿勢でいることは筋肉を緊張させてしまうため定期的に体を動かすようにしましょう。
PC作業やスマホを見るときに下を見るのではなく目線の高さに合わせるのも効果的です。 - 運動習慣
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ストレッチをすることで筋肉が凝り固まるのを防ぐことができます。
軽い筋トレをすることも、筋力がアップし、重たい頭を支える力が強くなるので痛みが出にくくなります。 - ブルーライト対策
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眼精疲労を防ぐことができます。
目の周りの筋肉は、頭の筋肉と隣り合わせなので、目が疲れてくると頭痛が起こりやすくなります。
視覚情報を脳まで伝達する視神経は後頭部で交差し、脳に伝わります。
目の使いすぎで視神経への負荷がかかり、そこを通っている後頭部にも負担がかかり頭痛が出やすくなります。 - ストレスマネジメント
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ストレスを定期的に発散することで、筋肉が凝り固まる前にケアができます。
イライラすると奥歯で噛み締めが起こりやすくなり、顎からこめかみにかけて筋肉が緊張します。それを防ぐことで筋肉の緊張による頭痛を起こりにくくします。
頭痛の役割
一見ネガティブにしか見えない頭痛にも「体からのサイン」という意味でメリットが存在します。
- 体の異常を早期に知ることができる
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脳・血管・目・首などの不調に気づくことができる。
脳出血、頚椎症などの初期症状として現れることで、深刻な状況になる前に病院で検査を受けることが可能です。 - 自分の限界を気づかせてくれる
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「もう限界だ」ということが頭痛というかたちで現れています。
このまま頑張り続けていると慢性的な頭痛やうつ病などの精神疾患につながる可能性もあります。
少し休んで身体を回復させましょう!
また自分の生活習慣を見直しするきっかけになります。
睡眠の質・時間、食生活、過度なストレスなど普段と違っていたものは調子のいい時の生活スタイルに戻しましょう!
頭痛そのものはつらいですが、それを「身体からのメッセージ」として捉えることで、痛みの原因を見つけ、痛みのない本当の意味で元気な状態に近づけるきっかけになります。
頭痛が及ぼす悪影響
頭痛があることでのデメリットは「痛い」だけではありません。
日常生活や仕事にも影響を及ぼす場合があります。
身体的悪影響
- 集中力の低下
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作業効率が落ち、仕事や勉強のパフォーマンスが落ちます。
- 睡眠の質の低下
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痛みで眠れない可能性が出てきます。
浅い眠りになり、睡眠時間が取れていても疲れがとれないこともあります。 - 痛み止めの多用による副作用
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胃腸障害、薬物依存、薬物乱用頭痛を引き起こす可能性があります。
精神的悪影響
- イライラ・不安感の増加
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慢性的な痛みが続くことで精神的なストレスが溜まりやすくなります。
社会的悪影響
- 仕事・家事・学業への支障
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欠勤、遅刻が増えたり、作業効率が低下します。
結果的に評価や信頼にも影響が出ます。 - 周囲とのコミュニケーションへの影響
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痛みによって人と関わる気力がなくなったり、趣味が減り、生活の質が低下する可能性があります。それにより、孤独感を感じることもあります。
次回予告|東洋医学から見る【緊張型頭痛】とは…?
ここまで、読んでいただきありがとうございます。
今回は、緊張型頭痛の概要について紹介させていただきました。
緊張型頭痛は、生活の中のストレスや無理が引き金となっていることがほとんどです。
ストレッチやマッサージだけでは筋肉の緊張が取りきれず、何度も頭痛を繰り返してしまいます。
次回は、緊張型頭痛に対する鍼灸でのアプローチ方法と合わせて、東洋医学から見た緊張型頭痛を紹介いたします。
そちらもぜひご一読ください!