それはただの疲れ?それとも体が出すサイン?
実は頭痛にはいくつかの種類があり、それぞれ原因や対処法が違います。
今回は、意外と知られていない「頭痛の基本」についてわかりやすく紹介します。
- 頭痛の種類
- 二次性頭痛かもしれない危険なサイン
- 東洋医学から見た頭痛
Biancaブログでは患者様が気になっていることをブログにしております。
他にもこんなことも知りたいなどあれば、お問い合わせください。
頭痛とは

「頭が痛いってどういうこと?」
私たちの「頭」そのものには痛みを感じるセンサーはありません。
ですが、頭部にある「筋肉、血管、神経、膜など」が炎症を起こしたり、圧迫されたりすると「痛み」が脳に伝わります。
頭痛とは頭の一部や全体の痛み、後頭部と首との境界線などに生じる痛みの総称です。
目の奥の痛みも頭痛として扱われます。
頭痛の種類
頭痛は大きく分けて〈一次性頭痛〉〈二次性頭痛〉の、2種類に分類されます。
一次性頭痛
一次性頭痛とは、原因となる病気がない頭痛のことです。
頭痛そのものが主な症状ですが、生活の質を大きく下げることがあります。
□緊張型頭痛
最も多いタイプの頭痛です。
頭全体が締め付けられるように痛く、肩こり・ストレス・目の疲れなどが原因だと言われています。
比較的軽度で、日常生活に大きな支障は出ないことが多いです。

□片頭痛
片側または両側にズキズキとした痛みが起こります。
光や音に敏感になったり、吐き気を伴うこともあります
ホルモン変動、ストレス、寝不足、特定の食べ物が原因で発症すると言われています。

□群発性頭痛
目の奥がえぐられるように、激しく痛む頭痛です。
一定の期間に、毎日のように同じ時間帯に起きると言われています。
男性に多く、喫煙、飲酒との関係が指摘されています。

二次性頭痛
病気が原因で起こる頭痛のことです。
くも膜下出血・脳出血
突然、バンっとくる激しい痛みが起こります。
意識障害や吐き気、手足の痺れが伴うこともあり、命にかかわるためすぐに受診が必要です。
脳腫瘍
徐々に強くなる、もしくは、朝にひどくなる頭痛が特徴です。
吐き気や視野の異常を伴うこともあります。
髄膜炎・脳炎
発熱、首の痛み、意識障害などが伴います。
細菌や、ウイルス感染が原因です。
副鼻腔炎・眼精疲労
鼻詰まりや目の痛みが伴います。
鼻の奥や目の奥に炎症があると頭にも響くような痛みを感じます。
高血圧・薬の副作用・外傷
血圧が急上昇した時に、頭が痛みます。
頭をぶつけた後にじわじわと続く痛みは要注意です。
硬膜下血腫や脳内出血の可能性があります。
二次性頭痛かもしれない危険なサイン
□突然、今までにない激しい頭痛
(くも膜下出血の可能性)
□意識がぼんやりする・反応が鈍い
(脳出血、脳炎、重い感染症の可能性)
□手足のしびれ、麻痺、ろれつがまわらない、記憶障害がある
(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血などの脳卒中の可能性)
□発熱、首の硬直、寒気を伴う頭痛
(髄膜炎、脳炎の可能性)
□頭をぶつけた後に頭痛が続く、もしくは悪化する
(慢性硬膜下血腫、脳内出血の可能性)
□徐々に悪化する頭痛
(脳腫瘍や慢性出血性疾患の可能性)
□視界がかすむ、ものが二重に見える
(脳腫瘍、視神経の異常、頭蓋内圧亢進の可能性)
□50歳以降に初めて経験する頭痛
(血管炎や腫瘍の可能性)
東洋医学から見た頭痛
東洋医学では、頭痛は単なる痛みでは無く、体全体のエネルギー(気・血・水)やバランスの乱れの結果として捉えます。
原因は大きく分けて2つに分類されます。
外因(外から受けた邪気)

□風邪(ふうじゃ)
気候の変化、冷たい風、エアコンなど
□寒邪(かんじゃ)
体を冷やした、寒気が入った
□湿邪(しつじゃ)
雨の日、むくみ体質の影響
これらが体に入って、経絡の流れを妨げ、頭に痛みを生じるとされています。
内因(体内のバランスの乱れ)

□肝の不調
「気」が上に上がりすぎて頭が痛む(ストレス、怒り、生理前など)
□腎の虚弱
加齢・過労によってエネルギーが不足することにより、慢性的な頭痛やめまいが起こる
□脾の弱り
食生活が乱れることにより、「気」や「血」が不足する
それにより重だるい頭痛が起こる
□瘀血(おけつ)
血流が悪くなることで、刺すような痛みや、慢性的な頭痛が起こる
頭痛への鍼灸アプローチ

一次性頭痛に対して
鍼灸施術では、筋肉・自律神経・ツボへアプローチすることによって痛みの軽減を目指します。
施術を続けることで頭痛が起こりにくい体づくりが期待できます。
また、副作用が少ないため、薬が苦手な方や妊婦さん、高齢者も比較的安心して施術を受けることができます。
鍼灸は頭痛の種類に応じた、オーダーメイドな施術が可能です。
即効性を感じる方も多く、薬に頼りたくない人や体質改善を目指す方にとって有効な手段です。
二次性頭痛に対して
鍼灸は「直接の治療」にはなりませんが、症状緩和や回復サポートとして有効な場合があります。
二次性頭痛は、原因疾患の診断・治療が最優先です。
原因疾患の治療として、鍼灸施術のみでは対応しません。
原因の治療が終わった後の「回復期のケア」には鍼灸施術は有効です。
たとえば、脳出血後に残る頭痛や頭の重さ、肩こりなどには、血流を促進し緊張をやわらげ、回復をサポートする目的で鍼灸が活用されます。
他にも二次性頭痛に関係する随伴症状の改善や、薬の副作用軽減を目的とした鍼灸施術を行うこともあります。
まとめ
ここまで、読んで頂きありがとうございます。
「ただの頭痛でしょ」と思って放っておくと、取り返しのつかない病気を見逃すことがあります。
原因やタイプを見極めることがとても大切です。
少しでも「いつもと違う」「なんか変だな」と思ったら迷わず受診することをおすすめします。
何か気になることがある方は、1人で抱え込まず、私たちにご相談ください。

