こんにちは。Bianca鍼灸サロンです。
今回は『東洋医学と西洋医学の違い』について記事を書きました。
東洋医学と西洋医学は、どちらも人間の健康を守るための医学体系ですが、
その考え方、アプローチ、治療方法に大きな違いがあります。
- 東洋医学とは
- 西洋医学とは
- 総合医療とは
Biancaブログでは患者様が気になっていることをブログにしております。
他にもこんなことも知りたいなどあれば、お問い合わせください。
皆様、最後までお付き合いいただければ幸いです。
東洋医学とは
東洋医学では単なる「薬」や「治療」という枠を超えた、人間全体と自然の調和を重視する医学体系です。
基本理念
東洋医学の核には「人間は自然の一部であり、自然と調和して生きるべき」という思想があります。

陰陽論
全てのものは陰(静・冷・暗など)と陽(動・熱・明など)のバランスで成り立っているという考え方です。
陰陽のバランスが取れている状態が健康とされていて、どちらかが過剰または不足すると病気になります。
例えば…
陽が強すぎる:熱っぽい、イライラする
陽が不足する:寒がり、慢性痛
五行説
自然界や人間の臓腑、感情、季節などを5つの要素(木・火・土・金・水)に分類し、それらの相互関係(相生・相剋)を体で理解するという考え方です。
例えば…
肝(木)、心(火)、脾(土)、肺(金)、腎(水)のそれぞれが影響し合い、調和がとれていることが重要です。


気・血・水
□気(き)
生命活動を支えるエネルギーです。
巡りが悪いと「気滞」などの症状が出ます。
□血(けつ)
栄養や潤いを届ける物質です。
血虚(血が不足)になると、冷え・立ちくらみ・顔色不良など
の症状が出やすくなります。
□水(すい)
水分代謝のバランスを担う体液です。
滞るとむくみ・めまい・痰などの症状を引き起こします。
気血水のバランスを整えることが治療の基本です。
診断方法(四診)
□望診
顔色・舌・体型・動作などを視覚的に観察します。
□聞診
声・呼吸・体臭などを聴覚・嗅覚で診ます。
□問診
生活習慣・食欲・排泄・睡眠などを詳しく聞きます。
□切診
脈診(脈の強さ・速さ・浮き沈み)や腹診を行います。
上記の診察を行い、総合して「証(しょう)」を立てて、個人ごとの体質に合った施術を行います。
治療方法の種類

□鍼灸
経絡(けいらく)や経穴(ツボ)を使って「気」の流れを調整します。
痛み・冷え・自律神経の不調の改善が見込めます。
□推拿(すいな)・按摩(あんま)
東洋的なマッサージ法です。
経絡やツボを刺激して、気血水の巡りを促します。
□漢方薬
証に基づいた処方を行います。
複数の生薬を組み合わせて体質改善をはかります。
□食養生
食べ物にも「陰陽」や「五行」の性質があり、体質・季節に応じた食事指導を行います。
重視する考え方
□未病
病気ではないが、健康でもない状態です。
東洋医学ではこの「未病」への対応が非常に重視されます。
□個別最適化
同じ症状でも人によって原因が違うため、「オーダーメイド治療」が基本となります。
□自然治癒力の活性化
体の本来持っている治す力(自己免疫・自律神経)を高めることがゴールです。
西洋医学とは
西洋医学(いわゆる現代医学・科学的医学)は、客観的なデータに基づき、病気の原因を特定して治療することを目的とした医学形態です。

基本理念
□科学的根拠(エビデンス)重視
治療や診断は、実験や臨床研究によって科学的に効果が証明された方法に基づきます。
□原因究明主義(メカニズム重視)
症状の背景にある明確な原因(ウイルス・炎症・器質的異常など)を特定し、それぞれにアプローチを行います。
□解剖・生理学に基づく構造的理解
人体を臓器・器官単位で分析し、それぞれの構造や機能に着目します。
□即効性と再現性
急性疾患や外傷などに対して、「早く」「誰がやっても」一定の効果がある治療が重視されます。
□客観性の追求
医師の主観ではなく、検査データや画像診断などの客観的情報で判断します。
診断方法
西洋医学では、見える化された情報によって病名や状態を特定するのが基本です。
□問診(症状のヒアリング)
発症時期・症状の経過・家族歴・生活習慣などを確認します。
□視診・触診・聴診・打診
医師の五感を使った身体診察を行います。(基本的フィジカルアセスメント)
□血液検査・尿検査
炎症・貧血・肝機能・腎機能・ホルモン値・感染症などを数値で分析します。
□画像診断
X線・CT・MRI・超音波(エコー)などで内部の構造を可視化させます。
□内視鏡検査
胃カメラ・大腸カメラなどで粘膜を直接診察します。
□病理検査
組織を採取して、顕微鏡で異常細胞を調べます。(がん診断など)
□生理機能検査
心電図(ECG)・脳波・呼吸機能検査・睡眠検査などを行います。
□遺伝子検査
がん・遺伝性疾患、体質のリスクを特定します。
治療方法の種類
□薬物療法(内科的治療)
科学的に合成された薬を用いて、細菌・ウイルス・炎症・ホルモンバランスなどに作用させます。
(抗生物質・解熱剤・抗うつ剤・降圧剤など)
□手術療法(外科的治療)
臓器の切除・修復・移植など、外科的な処置で病変を直接取り除きます。
(摘出手術・心臓手術など)
□放射線療法
がんなどに対し、高エネルギー放射線を照射して細胞を破壊します。
□化学療法(抗がん剤)
がん細胞の増殖を止める薬剤を投与します。
□ホルモン療法
ホルモンの過不足を調整します。
(甲状腺機能障害・女性ホルモン補充など)
□理学療法・リハビリ
怪我や手術後の機能回復・予防のための運動療法や物理療法を行います。
□精神療法(カウンセリング)
精神的・心理的な問題に関しては、投薬に加えて、認知行動療法なども使用されます。
□予防接種
感染症に対する免疫をつけるためのワクチン接種を行います。
それぞれの特徴

| 観点 | 東洋医学 | 西洋医学 |
| アプローチ | 全体的 | 局所的(部分的) |
| 治療の目的 | 体質の改善 バランス調整 | 原因除去 症状の抑制 |
| エビデンス重視度 | 比較的低いが経験則重視 | 非常に高い |
| 効果の発現 | 長期的(慢性疾患向き) | 短期的(特に急性期) |
| 観点 | 東洋医学 | 西洋医学 |
| 強み | ・体質改善・未病ケアに優れている ・全体的なアプローチ ・自然治癒力を高める ・副作用が比較的少ない ・美容・予防医療との相性が良い | ・急性疾患・救命医療に強い ・診断の精度が高い ・即効性のある治療ができる ・標準化された治療法 ・感染症・外科領域に強い |
| 弱み | ・効果発現に時間がかかる ・科学的エビデンスが不足しやすい ・診断が客観的でない ・効果の個人差が大きい ・重篤・救急疾患には対応できない | ・副作用のリスク ・慢性疾患や体質改善が苦手 ・全体的なバランスや生活習慣への 介入が弱い ・原因不明の場合に対応が難しい ・医療費が高額になりやすい |
東洋医学の強み
強み1:体質改善・未病ケアに優れている
未病(病気ではない不調)への対応が得意です。
(冷え・肩こり・慢性疲労・生理不順・更年期障害など)
西洋医学で病気と診断されにくい状態に適しています。
病気の根本原因を「体質」「生活習慣」「気血水のめぐり」から整えます。
強み2:全体的なアプローチ
症状だけでなく心・身体・生活習慣・環境を含めて総合的に診ます。
同じ症状でも個人に合わせたオーダーメイド治療をします。
強み3:自然治癒力を高める
鍼灸・漢方薬・食養生などは、体に大きな負担をかけず、自己免疫力や回復力を引き出すことを目的としています。
強み4:副作用が比較的少ない
正しい方法で行えば、薬物の副作用はほとんどありません。
(ただし、自己判断での漢方服用などは危険です。)
強み5:美容・予防医療との相性が良い
美容・冷え・むくみ・アンチエイジング・ダイエットなど、美容や健康維持分野でも応用が可能です。
東洋医学の弱み
弱み1:効果発現に時間がかかる
慢性疾患や体質改善向きであり、急性疾患や重篤な病気には不向きな場合があります。
救急医療・外科的治療は対応ができません。
弱み2:科学的エビデンスが不足しやすい
伝統的経験や古典理論に基づく部分が多く、科学的根拠(臨床試験など)が十分ではないケースがあります。
弱み3:診断が客観的でない
舌診・脈診などは熟練度に左右されるため、医師・施術者の技術や経験により差が出ます。
弱み4:効果の個人差が大きい
体質改善が前提のため、同じ治療でも効果が出るまで時間がかかります。
弱み5:重篤・救急疾患には対応できない
外傷・感染症・がんの進行期・心筋梗塞など救命治療は西洋医学が必要です。
西洋医学の強み
強み1:急性疾患・救命医療に強い
心筋梗塞・脳卒中・外傷・大量出血など命に関わる緊急事態に即対応が可能です。
救急医療・外科手術・集中医療室(ICU)など、命を救う体制が整っています。
強み2:診断の精度が高い
血液検査・画像診断(CT・MRIなど)・遺伝子検査など、客観的データに基づく診断が可能で、原因が明確になりやすいです。
強み3:即効性のある治療ができる
薬物療法・手術・放射線治療など、症状や原因に直接アプローチができます。
強い痛みや感染症なども短期間で改善できます。
強み4:標準化された治療法
世界的なガイドラインに基づき、どこで治療を受けても同じレベルの対応が可能です。
再現性が高く、効果が統計的に保証されています。
強み5:感染症・外科領域に強い
ワクチンや抗生物質で感染症を予防・治療が可能です。
臓器移植や再建手術など、高度な外科技術があります。
西洋医学の弱み
弱み1:副作用のリスク
薬や手術は効果が強い分、副作用や合併症のリスクがあります。
長期服用では、肝臓・腎臓への負担も考えられます。
弱み2:慢性疾患や体質改善が苦手
高血圧・糖尿病・慢性疲労・冷え性などは症状のコントロールが中心になり、根本的な体質改善はあまり行われません。
弱み3:全体的なバランスや生活習慣への介入が弱い
部位や病名ごとの治療が中心で、心身の全体的な調和やライフスタイル改善は後回しになりやすいです。
弱み4:原因不明の場合に対応が難しい
検査で異常が見つからない場合、「異常なし」とされてしまい、患者様の不調に十分対応できないことがあります。
弱み5:医療費が高額になりやすい
高度な検査・治療は費用がかさみます(保険制度に左右されます)。
最近では総合医療が話題に
総合医療(統合医療)とは、「西洋医学を中心に捉えつつ、必要に応じて東洋医学や補完代替医療を組み合わせて、患者様にとって最適な医療を提供する考え方」です。

基本理念
□患者様中心
病名や数値だけでなく、生活背景・価値観・体質も含めて総合的に診察します。
□科学と伝統の融合
西洋医学の強み(科学的根拠・救急対応・外科治療)と、東洋医学や自然療法の強み(体質改善・予防・生活習慣ケア)を組み合わせます。
□根本原因+症状の両面からアプローチ
目の前の症状だけでなく、再発予防や生活の質(QOL)向上も重視します。
西洋医学だけでは対応しにくい慢性疾患や不定愁訴に強く、東洋医学だけでは難しい急性期や外科的な治療をカバーできます。
さらに、予防医療や再発防止に取り組みやすく、患者様の自己治癒力を高める施術を並行して行うことができます。
総合医療に使われる要素
| 分野 | 具体例 |
| 西洋医学 | 内科 外科 検査 薬物療法 手術 リハビリ |
| 東洋医学 | 鍼灸 推拿(すいな)・按摩(あんま) 漢方 食養生 |
| 補完代替医療 | アロマセラピー ヨガ 気功 ハーブ療法 音楽療法 |
| 生活習慣改善 | 食事指導 運動療法 ストレスマネジメント |
まとめ
これまで、東洋医学・西洋医学・総合医療についてご紹介させていただきました。
専門的な言葉がたくさん出てきましたが、このようにイメージするのはいかがでしょうか?
西洋医学=消防士(緊急対応・症状(火)を消す)
東洋医学=庭師(土壌を整えて病気になりにくくする)
総合医療=消防士と庭師がタッグを組む
医療は「どちらが正しいか」ではなく、「どう組み合わせるか」が大切です。
急性期は西洋医学で命を守り、日常の健康維持や再発防止には東洋医学を取り入れる…。
このバランスこそが、現代の健康づくりのカギです。

